困ったときの知多学園
今回私たちは、知多半島に高齢者施設や児童施設などを構える、知多学園さんに取材に行ってきました。理事長の磯部さん(写真左)と高齢者施設を統括する平野さん(写真右)にお話を伺いました。2人ともとても気さくな方で、私たちの質問に丁寧に応えてくださいました。
知多学園は昭和21年、戦災孤児のための救済施設を始めたときから一貫して、地域の皆様から頼りにされる存在であり続けるため、『顧客、財務、人材・教育、業務プロセス、地域』の5つの視点から、高品質サービスを追求し続けています。
現在、高齢者福祉および児童福祉分野での合計27事業所の運営をしています。
「人権を守ってあげることが我々の一番の仕事だと思っています。どんな人であっても施設の都合でこの人はダメ、良いの差別をしない。人々の生まれてから亡くなるまでのそういうところを私たちが守ってあげる。その人の生き方、生きざまを守ってあげるのが我々の仕事。」と、理事長の磯部さんは福祉に対する想いを語ります。
・知多学園の独自のサービスは?
磯部さん:職員が満たされれば利用者も満たされます。やはりイライラカリカリしてるなかで介護をしているとすぐ表情に出てしまいます。職員へのサービスが利用者へのサービスにつながります。『ここで働く職員=家族』という考え方が重要になります。現在職員の数は520人ほどになります、その家族も含めて何千人の規模で大切にしていくという考え方で運営しています。
平野さん:職員の福利厚生にも力を入れています。例えば、子育て中の人でも仕事ができる環境を作りたいという想いから、法人内に託児所を設けています。そうしたところ、子どもを産んでも辞めなくて済むようになりました。また、ほかの法人と違った職員へのサービスとしては、車を無料で貸し出し、職員が家族で旅行へ行く時や引っ越しの時などに使えるようにしています。
・施設を利用するには?
申込みを考えていらっしゃる方は直接施設に来ていただければ、いつでも施設見学していただけます。利用の手続き、利用料などの条件はそこでご説明させて頂きます。
・事業所と従業員の数は?
事業所数・・・常滑を中心に、半田、知多市、高浜市で27箇所
従業員・・・法人全体で約520人
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今回は数ある事業所の中で「波の音こども園」と「特別養護老人ホーム ヴィラ南陵」に取材に行かせていただきました。
波の音こども園
常滑市の塩田町にある波の音こども園は、幼稚園機能と保育園機能を兼ね備えています。広々とした遊び場と、充実した設備で子供たちがのびのびと成長できる環境が整っています。
・ランチルーム
波の音こども園の年中・年長児は、
常滑市は給食センターで作られた給食が運ばれてくることが多いのですが、ここではこの調理場で料理を作って出しています。これなら台風の日に給食センターが来ないなんて心配もありません!いつも温かいご飯を食べることができます!
・遊戯室
遊戯室ではリトミックという音楽教育や体育指導などを行っています。普段子どもたちが遊ぶときは広く使えるようにして、なんと幕の向こうの舞台がせりあがるようになっているんです。発表会や誕生会をするときは舞台を上げて利用します。スクリーンを使ってちょっとした映画館にもなるんです!お昼寝にも使えるように暗さ調節もできるようになっています。この大きさの建物が木造というのはとても珍しく、用途も様々でとても魅力的ですね!
・波の音こども園のアピールポイントは?
この広いテラスが自慢!ここのテラスは実はシャワーがついていて、夏になるとプールを設置するんです。夏場はプールで遊べて、冬場はポカポカしてるのでここで遊べます。ランチルームだけでなく、おやつを食べることもできるようになっています。
特別養護老人ホーム ヴィラ南陵
ヴィラ南陵は伊勢湾を遠望できる小高い丘の上にあり、静かで自然に囲まれている、地域密着型介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)です。
また南陵デイサービスが併設されており、気軽に交流を図ることができます。
・ヴィラ南陵について
ここの施設の中には29名の利用者の方が入居されています。介護スタッフだけで19名いて、看護士が3名、施設長、ケアマネージャー兼相談員、管理栄養士、がいます。他の施設との違いは、施設の形が6角形の形だということです。隣の南陵デイサービスに合せたような形になっています。全室個室で、個室はおよそ8畳ぐらいで、車椅子の方も入りやすいようにベットの位置を変えられます。施設の備品は、ベットとポータブルトイレで、あとはすべて持ち込みです。エアコンや洗面台などは備え付けです。テレビやタンスや作業台など、利用者が必要なものは各自持ち込むことが可能です。
・入居者の方はどのように振り分けられているのですか?
一般的には認知症の方、そうでない方などで分けられるようですが、ヴィラ南陵では平等に振り分けています。ただし、介護量が偏るとそのユニットの介護士の負担が大きく変わるため、そういう場合は移動なども考えるそうです。
・ご飯は施設内で作っているのですか?
おかずとスープは1階の厨房で作り、ご飯は各ユニットで炊飯しています。鶏肉や魚が苦手など、入居者の方に応じてメニューの変更もしてもらえます。また、アツアツの牛ステーキが食べたいなどという要望にも応えることもあるそうです!施設内で食事を作っているからこそ提供できるサービスですね!
厨房
・お風呂はどれぐらいの頻度で入っていますか?
週二回は最低入っています。どうしても週三回入りたいという方や、そうでない方でも汗をかきやすい方などは、週に三回お風呂に入ってもらうことができます。
写真は歩けない方のためのお風呂です。
お風呂
・高齢者の方と接する上で、
一番気を付けていることは何ですか?
ヴィラ南陵では「言葉遣い」に一番気を付けているそうです。施設にいる高齢の方々は、みなさん目上の方であり、今の日本を戦後から復興させて作り上げてきた人たちであるので、きちんと敬意を払わなければいけません。その意識は施設の職員全体で共有しています。福祉業界、介護業界はその点の認識が弱いのですが、ヴィラ南陵は高齢者の方に敬意をもった「言葉遣い」で接することを忘れません!
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その他の知多学園の施設および事業所
<児童施設>
・児童養護施設 八波寮 (常滑市)
・児童養護施設 松籟荘 (常滑市)
・よしいけ保育園 (高浜市)
・吉浜保育園(高浜市)
・小規模児童養護施設 瀬木児童ホームゆう愛 (常滑市)工事中
・小規模児童養護施設 前山児童ホームゆう愛 (常滑市)工事中
・吉浜児童センター・児童クラブ (高浜市)
・波の音こども園 (常滑市)
・波の音こども園 子育て支援センター(常滑市)
・託児所 キンダーガルテン(常滑市)
<高齢者総合施設>
・特別養護老人ホーム むらさき野苑 (常滑市)
・ むらさき野苑デイサービスセンター (常滑市)
・ 南陵デイサービスセンター (常滑市)
・ 葭池デイサービスセンター (高浜市)
・ 古場デイサービスセンター (常滑市)
・ 板山デイサービスセンター (半田市)
・ 認知症対応型共同生活介護 前山ホームらく楽 (常滑市)
・ 認知症対応型共同生活介護 板山ホームらく楽 (半田市)
・むらさき野苑 居宅介護支援事業所 (常滑市)
・ ケアプランセンター南陵(常滑市)
・ ケアプランセンター板山(半田市)
・ 短期入所生活介護事業所 むらさき野苑 (常滑市)
・ むらさき野苑 ホームヘルプステーション (常滑市)
・ 特別養護老人ホーム ヴィラ桜坂 (知多市)
・ 特別養護老人ホーム ヴィラ南陵 (常滑市)
・ 特別養護老人ホーム 論地がるてん(高浜市)
・ 小規模多機能型居宅介護事業所Joyスペース (常滑市)
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知多半島を中心に、児童施設から高齢者施設まで多くの事業所を運営する知多学園。まさに「ゆりかごから墓場まで」の公共福祉だなと思いました。地域に密着しているからこそ困ったときに頼れるのだなと今回の取材を通して感じました。
みなさんの「大切な人」を知多学園に託してみてはいかがでしょうか。
以上、知多半島ナビでした!
社会福祉法人 知多学園
〒479-0806
愛知県常滑市大谷字鴨80-18
TEL:0569-36-7770 / FAX:0569-37-2777