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~半田赤レンガ建物の歴史を守り伝えていくことが使命です~
こう胸を張ってお話していただいたのは、2020年春から施設管理を担当されている㈱トヨタエンタプライズの佐藤さんです。
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皆様に伝えるべきは3つと・・・。
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■貴重な建築物
明治建築界の巨匠“妻木頼黄”が設計したレンガの建物。単なるレンガの建物ではなく、ビール工場として建設された半田赤レンガ建物は、安定した温度や湿度を必要とされていたことから、現在ではほとんど例を見ない、中空構造を持つ複壁や多重アーチ床など、極めて特徴的な構造をもった貴重な建物だそうです。
■五重の複壁
複壁とは、壁の内側と外側との間に空気層を持たせる構造で、ビール貯蔵庫の低温度帯と湿度を効率よく保つために、外気温を遮断する目的を持っている珍しいものです。
(※常設展示室でも詳しく紹介されています。)
建物の中身も特徴的ではありますが、東京駅・横浜赤レンガ倉庫と並ぶお洒落で重厚感のある赤レンガの外観はとても素敵です。写真映えすると評判で、結婚式の前撮り写真や、ご自慢の愛車と共に写真撮影される方もいらっしゃる“映えスポット”です。
■カブトビール
明治時代に半田の起業家たちが本格ドイツビールの製造を目指し、大手4大ビールメーカーに果敢に挑戦した半田生まれのビールです。太平洋戦争により工場は閉鎖され、カブトビールは幻のビールとなってしまいました。
しかし、2005年(平成17年)、半田赤レンガ建物の保存活動を行う市民団体“赤煉瓦倶楽部半田”の手によって、明治期のカブトビールを忠実に再現することに成功。2016年(平成28年)7月にも、大正期のカブトビールの復刻に成功し、現在では2種類のカブトビールを半田赤レンガ建物で楽しむことができるそうです。
カブトビールについては、誕生の歴史を模型や映像を使って常設展示室で紹介されています。もちろん、お土産でビンのカブトビールを購入できるほか、併設のカフェ&ビアホールでは、生のカブトビールが飲める楽しみもあります。
■戦争の遺跡
終戦の一ヶ月前の昭和20年(1945年)7月15日、半田が初めて空襲された時に、アメリカの小型戦闘機の機銃掃射に遭ったそうで、改修工事では壁面の無数の弾痕から銃弾が発見されています。終戦から長い月日が流れ、戦争体験者の数も少なくなってきている現代において、戦争被害の貴重な遺跡と言えます。
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伝えるべきことを伝えるためには、多くの皆様に足を運んでもらう事。その為の仕掛けとして、様々なイベントも企画されています。
マルシェ・BBQ・ビールフェス・プロジェクションマッピングetc・・・(コロナ禍の現在は中止あるいは十分な対策のもと企画中)
また、見て楽しむだけではなく、クラブハウスとして会議室をレンタル出来たり、企画展示室としてワークショップを開催したりと、多目的に使える施設としても魅力を兼ね備えています。
■お土産品も豊富な品揃え
赤レンガ建物オリジナル商品をはじめ、知多半島の各地の銘品もこちらに勢ぞろいしています。
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今後も半田市民の皆さまはもちろん、知多半島のランドマークとして愛される半田赤レンガ建物を目指して行かれます。
【参考】赤煉瓦倶楽部半田 http://www.akarenga-handa.jp/
株式会社トヨタエンタプライズ
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